◎右翼過激派は先週、政府のコロナウイルス対策であるグリーンパスポート規則の強化に反対する抗議デモと暴動を決行し、ローマのイタリア労働総同盟(GGIL)本部や医療機関を襲撃した。
2021年10月16日/イタリア、首都ローマのセントジョンラテラン広場、ファシスト勢力に抗議するデモ(Andrew Medichini/AP通信)

10月16日、イタリアの首都ローマでネオファシズムに立ち向かう抗議デモが開催された。

右翼過激派は先週、政府のコロナウイルス対策であるグリーンパスポート規則の強化に反対する抗議デモと暴動を決行し、ローマのイタリア労働総同盟(GGIL)本部や医療機関を襲撃した。

GGILの責任者であるマウリツィオ・ランディーニ氏は、「二度とファシズムはない!」というスローガンを掲げ、他の労働組合指導者と反ファシズム抗議を主導した。ランディーニ氏らによると、聖ヨハネラテラン大聖堂周辺に集まった参加者は10万人を超えたという。

一部の参加者はCGIL本部に押し入った暴徒を非難し、「コロナワクチンを否定するな」と書かれた旗を掲げ行進した。グリーンパス規則は15日に強化され、国内で働く労働者は職場でのグリーンパス提示を義務付けられた。

<イタリアのグリーンパス取得条件>
・ワクチン接種を終えた人。
・過去6カ月以内に少なくとも1回ワクチンを接種した人。
・コロナウイルスから回復したことを証明できる人。
・過去48時間以内の検査で陰性を証明できる人。

ランディーニ氏はCGIL本部への襲撃を、解体された国家ファシスト党による1921年の組合襲撃事件と比較した。独裁者ベニート・ムッソリーニはこの翌年政権を握り、その後、ナチスドイツの同盟国としてイタリアを第二次世界大戦に引き込んだ。

ランディーニ氏は群衆に、「この抗議は民主主義を擁護するものであり、イタリアはいかなる理由があろうとファシズムを否定する」と述べた。

イタリア労働総同盟(CISL)のルイージ・スバラ書記長は15日の声明で、GGIL本部に対する攻撃を主導した極右フォルツァヌオーヴァ党を速やかに解散させるよう政府当局に求めた。「フォルツァヌオーヴァ党はファシスト勢力を煽り、民主主義を破壊しようとしています」...」

イタリアのリベラルな議員たちもフォルツァヌオーヴァ党を非合法化するよう政府に求めている。

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