◎地元のオンラインニュース「ファンページ」は先月末、極右政党「イタリアの同胞」の青年部の活動家を装い、集会の様子を隠しカメラで撮影した。
イタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相は3日、自身の極右政党「イタリアの同胞」の青年部がファシズムを賛美する動画が公開されたことを受け、同青年部を叱責した。
地元メディアはメローニ氏が党執行部と青年部に宛てた書簡を引用し、「この国に1900年代の全体主義を懐かしんだり、愚かな差別主義や反ユダヤ主義を推進する者の居場所はない」と報じた。
地元のオンラインニュース「ファンページ(Fanpage)」は先月末、イタリアの同胞の青年部の活動家を装い、集会の様子を隠しカメラで撮影した。
その動画にはファシストの独裁者ムッソリーニBenito Mussolini)を称賛し、ナチ式敬礼を披露し、「ジークハイル(ナチのスローガン)」と叫ぶ男たちの姿が映っていた。
イタリアの同胞はファシズムから生まれたイタリア社会運動(MSI)をルーツとする。
メローニ氏は反ユダヤ主義やファシズムを批判しているが、専門家や人権団体は十分なことをしていないと指摘している。
MSIは1990年代にファシズムと距離を置き始め、2年前の議会選で躍進した。
メローニ氏はMSIと党青年支部のシンボルであり、2012年にイタリアの同胞を立ち上げた。そのロゴはMSIとほぼ同じである。