◎チュニジアの海岸とランペドゥーサ島は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。
2022年8月27日/イタリア、ランペドゥーサ島の沖合で保護された亡命希望者たち(Jeremias Gonzalez/AP通信)

イタリアのランペドゥーサ島沖で移民を乗せた2隻の船が沈没し、少なくとも31人が行方不明になっている。国際移住機関(IOM)が6日、明らかにした。

それによると、2隻は5日に沈没。1隻目の船に乗っていた28人と2隻目の3人が行方不明になったという。

どちらの船も3日に北アフリカ・チュニジア東部沿岸の町スファックスを出港したとみられる。

現地メディアによると、ランペドゥーサ島の沿岸警備隊は海岸の岩場にたどり着いた移民約20人を救助する準備を進めているようだ。

この人々は4日から岩場で助けを求めていたとされる。

チュニジアの海岸とランペドゥーサ島は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。

しかし、素人による地中海横断は容易ではなく、ゴムボートや木造船の沈没事故が相次いでいる。

アフリカ大陸・サハラ以南の移民は人身売買組織が提供する頼りない船に乗り、ランペドゥーサやシチリアを目指す。

一部の人身売買組織はイタリア領海近くまでエンジン付きボートで移民を運び、自分の身を守るために別のボートにエンジンを積み替え、逃亡することもある。

地中海横断ルートでは毎年多くの移民が死亡または行方不明なっている。

IOMによると、今年これまでにこのルートで死亡した移民は確認できているだけで1800人以上。昨年のほぼ2倍に急増したという。

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