◎イタリア政府は移民対策を強化しており、南部の地中海で成果を上げている。
イタリア南部沖で中東の移民を乗せた船が転覆し、10人が死亡、少なくとも64人が行方不明になっている。国連国際移住機関(IOM)が17日、明らかにした。
それによると、民間の船舶が南部ランペドゥーザ島沖で木造船を発見。その後、イタリア沿岸警備隊が10人の遺体を収容し、11人を救助したという。
IOMは声明で、「8日前にトルコを出港した移民船がイタリア南部カラブリア州の約200キロ沖合で火災を起こし、転覆した」と明らかにした。
またIOMは生存者の話しを引用し、「少なくとも64人が海に飛びこんだとみられる」と述べた。
イタリア沿岸警備隊は17日、フランス船籍の商船から通報を受け、現場に部隊を送ったと声明を出した。
それによると、木造船に乗っていた移民の多くがイラン、シリア、イラク出身であった。
欧州国境沿岸警備機関(Frontex)も現場海域に巡視艇を送り、救助作業を支援した。
生存者はカラブリア州の港に運ばれ、手当てを受けた。
沿岸警備隊はその後、別の移民船がランペドゥーザ島沖を漂っているという通報を受け、現場に急行。木造船を発見し、61人を発見。うち10人は死亡、2人は意識不明の状態で病院に搬送された。
北アフリカのチュニジアとランペドゥーサ島は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。
トルコ南西部から出港する移民の多くがギリシャやキプロスを目指す。