◎国連は今年地中海で死亡または行方不明になった移民を800~1000人と推定している。
イタリア沿岸警備隊が南部ランペドゥーザ島沖で発生した移民船事故の行方不明者を捜索している。
当局は22日、新たに14人の遺体を収容し、数十人の捜索を継続していると発表した。
それによると、14人の遺体はカラブリア州の港に移送されたという。
国連の国際移住機関(IOM)は今週初め、民間の船舶がランペドゥーザ島沖で転覆した木造船を発見。その後、沿岸警備隊が10人の遺体を収容し、11人を救助したと明らかにした。
沿岸警備隊は同じ日、別の移民船をランペドゥーザ島沖で発見し、51人を救助。甲板で10人の死亡を確認した。51人は中東と東南アジア出身者で構成されていた。
IOMが報告した木造船はトルコ南西部の港を出港。カラブリア州の約200キロ沖合で火災を起こし、転覆したとされる。乗っていた移民の多くがイラン、シリア、イラク出身であった。
地元メディアによると、生存した11人はカラブリア州の病院で治療を受けているという。
国連は今年地中海で死亡または行方不明になった移民を800~1000人と推定している。
アフリカ北部やトルコ西岸から西欧を目指す地中海ルートは世界で最も危険な航路のひとつであり、毎年数千人が死亡したり、行方不明になっている。