◎ステランティスは2021年にフランスPSAと米クライスラーが合併して誕生した多国籍自動車会社。今年上半期、イタリア国内のほとんどの工場で生産台数の減少を記録した。
2024年10月18日/イタリア、首都ローマ、自動車労組FIM-CISLの集会(AP通信)

イタリア最大の自動車メーカー「ステランティス」で働く従業員たちが18日、20年ぶりとなるストライキを実施し、ローマ中心部で集会を開いた。

自動車労組FIM-CISLの組合員など、数万人が市中心部の広場や通りに集まり、賃上げや労働条件を改善するよう訴えた。

金属労組UILの書記長はAP通信の取材に対し、「私たちは週6~7日働いている」と語った。

ステランティス関連の主要3労組は政府に対し、この部門の雇用を守り、ステランティスを含むイタリアの自動車製造業をリスタートさせるよう求めた。

ステランティスは2021年にフランスPSAと米クライスラーが合併して誕生した多国籍自動車会社。今年上半期、イタリア国内のほとんどの工場で生産台数の減少を記録した。

労組によると、今年ステランティスがイタリア国内で生産する自動車は50万台強にとどまり、23年の75万1000台を大幅に下回る見通し。

同社は合併前からイタリアでの生産台数を70%近く削減してきた。

同社は競争の激化と財務上のひずみに直面。将来の生産計画を明確にするよう圧力を受けている。イタリア政府は同社が組立工場を賃金が安い国に移転していると非難してきた。

ステランティスの経営陣とメローニ伊政権は生産計画をめぐり、数カ月にわたって協議を続けているものの、合意には至っていない。

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