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イタリア検察、高級ブランド「トッズ」を労働搾取の疑いで捜査

当局は高級ローファーやバッグで知られるトッズ社が、ミラノとマルケ州の下請け工場における中国人労働者の「搾取」を完全に認識し、共謀していたと主張している。
イタリアの高級ファッションブランド「トッズ」のモデル(Getty Images)

イタリアの検察当局が高級ブランド「トッズ(Tod’s)」とその幹部3人を労働搾取の疑い(下請け法違反)で捜査している。現地メディアが20日に報じた。

それによると、ミラノ検察庁は同社の広告を6か月間禁止するよう裁判所に要請。本件の審理は12月3日に予定されている。

当局は高級ローファーやバッグで知られるトッズ社が、ミラノとマルケ州の下請け工場における中国人労働者の「搾取」を完全に認識し、共謀していたと主張している。

トッズ社は20日夜の声明で不正行為を否定。法廷で申し立てに対応すると表明した。

ミラノ検察はトッズ社が下請け企業に対して、第三者監査を実施しながらも、監査で明らかになった問題に対処しなかった点について、「搾取を黙認した」と指摘している。

イタリアの刑法および公正取引委員会によると、労働者への搾取的待遇には法定時間を超える労働、不十分な賃金、各種労働安全規制違反、劣悪な住居環境などが含まれている。

イタリアでは高級ブランドが下請け労働者を「奴隷」のように扱っているという告発や密告が相次ぎ、警察が捜査している。

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