◎ナチスはユダヤ人やその他の少数民族600万人を虐殺した。
ロシア外務省は3日、「イスラエルはウクライナのネオナチを支援している」と声明を発表した。
「アドルフ・ヒトラーにはユダヤ人の血が流れていた」というラブロフ外相の発言は世界中で物議を醸し、ユダヤ人を激怒させた。
イスラエルのラピド外相は2日、「ラブロフ外相の発言はホロコーストの恐怖とナチスの暴力を抑えようとする許しがたい虚構である」と激しく非難した。
ナチスはユダヤ人やその他の少数民族600万人を虐殺した。
ロシアはウクライナの非軍事化と「非ナチ化」を目指すと主張し、ユダヤ人のゼレンスキー大統領をネオナチのリーダーと呼んでいる。
ゼレンスキー大統領はラブロフ外相の発言を却下し、「ロシアは第二次世界大戦の教訓を忘れてしまった」と一蹴した。
ロシア外務省は3日の声明で、「イスラエル政府はキーウのネオナチ政権を支持するようだ」と述べている。「ラピド外相の発言は歴史を否定しています...」
ラブロフ外相はウクライナがネオナチ政権の支配下に置かれていることは、ゼレンスキー大統領がユダヤ人であるか否かに関係なく事実であると主張している。「ウクライナの日常生活や政治では反ユダヤ主義が蔓延し、育まれています。ロシアはナチを止めなければなりません...」
イスラエルはウクライナへの支援を表明し人道支援を送っているが、隣国シリアとの関係悪化を懸念し、西側の対ロシア制裁に加わっていない。
ロシアはシリアのアサド政権と密接な関係を維持している。
イスラエルのベネット首相はプーチン大統領と積極的に会談し停戦交渉を仲介しているが、この取り組みはパレスチナとの緊張の高まりや混乱を受け、失速したように見える。
そして、ラブロフ外相の発言に反発したラピド外相が「ロシアはウクライナで戦争犯罪を犯した」とツイートしたことで、両国の関係はより緊迫したものになった。
ウクライナ大統領顧問は3日、「ロシアから見て、ナチスでない国はありますか?」とSNSに投稿した。「ロシアはユダヤ国家のイスラエルがナチズムを支持しているように見えるようです。ロシアはシリア、ベラルーシ、エリトリアはナチ国家ではないと言うでしょう」
シリア、ベラルーシ、エリトリアはロシアの「特別軍事作戦」を支持している。
ゼレンスキー大統領は3月末にイスラエル議会で演説し、兵器を供与するよう呼びかけた。
ロシア国内ではウクライナのネオナチを打倒するというロシア軍の崇高な特別軍事作戦を称賛するプロパガンダが連日伝えられている。
プーチン大統領は戦争を正当化するために、一連の侵攻をナチスとの闘いとして描写してきた。
プーチン大統領は特別軍事作戦を開始した理由のひとつとして、ウクライナ軍内にアゾフ連隊のような特別部隊が存在することに言及している。
アゾフ連隊は東部ドンバス地方に拠点を置く親ロシアのテロ国家と戦うために2014年に創設された志願制歩兵部隊である。
初期のメンバーは主に超国家主義者で構成され、白人至上主義的な思想を抱いていると非難されていた。その後、同部隊はウクライナ国家警備隊に編入されている。