◎ICCの逮捕状はEU全加盟国を含むローマ規程(ICCの設立条約)締結国で拘束力を持つ。
ハンガリーのオルバン(Viktor Orbán)首相は22日、国際刑事裁判所(ICC)が戦争犯罪と人道に対する罪の容疑でイスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相とガラント(Yoav Gallant)前国防相の逮捕状を発行したことを非難し、同首相をハンガリーに招待することで逮捕状を無視すると主張した。
ICCの逮捕状はEU全加盟国を含むローマ規程(ICCの設立条約)締結国で拘束力を持つ。
ICCは21日にこの2人とハマス幹部の逮捕状を発行した。
オルバン氏は国営ラジオのインタビューで逮捕状を「馬鹿げている」と非難。「ICCは政治的目的のために進行中の紛争に介入している」と主張した。
またオルバン氏は「ICCが国際法を弱体化させ、緊張をエスカレートさせている」と述べた。
ハンガリーのようなICC加盟国は逮捕状が出ている容疑者が自国に足を踏み入れた場合、拘束することが義務づけられているが、ICCにそれを強制する手段はない。
ネタニヤフ氏の盟友であるオルバン氏は逮捕状を破り捨てると強調。「とんでもない決定であり、馬鹿げており、何の意味もない」と主張した。
またオルバン氏はネタニヤフ氏をハンガリーに招待すると述べた。
シーヤールトー(Peter Szijjarto)外務貿易相も先に、「逮捕状に逆らう」と述べ、ICCの決定を不合理と非難していた。