ハンガリー野党がニューディール計画発表、26年議会選で政権奪取目指す
地元メディアの世論調査によると、TISZAの支持率は与党フィデス・ハンガリー市民同盟に大差をつけている。
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ハンガリーの野党TISZA(尊敬と自由)のマジャル(Péter Magyar)党首は12日、来年の議会選で与党から政権を奪取した場合、大規模な投資と予測可能な政策を通じて停滞する経済を活性化させ、「ハンガリー・ニューディール」を推進すると表明した。
地元メディアの世論調査によると、TISZAの支持率は与党フィデス・ハンガリー市民同盟に大差をつけている。
15年間政権を維持しているオルバン(Viktor Orbán)首相は近年、インフレと経済の低迷に悩まされてきた。
EUからの輸入品に30%の関税を課すとしているトランプ米政権の政策もハンガリーの経済見通しに大きな影を落としている。
オルバン氏の盟友であるトランプ(Donald Trump)米大統領は12日、EUの輸入品に30%の関税を課すと発表した。
マジャル氏は南西部ナジカニジャで開催された党大会でハンガリー・ニューディール計画を発表した。
マジャル氏は「ハンガリーには経済成長、投資、予測可能な金融・経済政策が必要だ」と訴えた。
またマジャル氏は「汚職を取り締まり、過去15年間に盗まれた国家資産を取り戻す」と述べ、喝采を浴びた。
議会選は来年行われる予定だが、日程はまだ決まっていない。
EUの執行機関である欧州委員会はオルバン政権が権威主義的な政策を推進しているとして、ハンガリー向けのEU予算200億ユーロを凍結している。
マジャル氏は「民主主義を取り戻し、ハンガリーを真のEU加盟国にする」と約束した。
与党フィデスが議会(一院制、定数199)に提出した反メディア・NGO法案の採決は秋季国会まで延期されている。
議会は4月、フィデスが提唱するLGBTQ+(性的少数者)による公共イベントを禁じる憲法改正案を3分の2以上の賛成多数で可決。EU指導部はこれを強く非難した。