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ハンガリー与党の支持率回復、野党との差縮める、26年議会選挙

フィデスの支持率は40%、TISZAは47%。前回10月の調査では10ポイント差がついていた。
ハンガリーのオルバン首相(ロイター通信)

ハンガリーの与党フィデス・ハンガリー市民同盟の支持率が上昇し、野党TISZA(尊敬と自由)との差を縮めている。

世論調査会社21リサーチ・センターが2日に公表したデータによると、フィデスの支持率は40%、TISZAは47%。前回10月の調査では10ポイント差がついていた。

調査は11月21日から28日にかけて行われた。

地元メディアが行っている世論調査も差が縮まっていることを示している。

フィデスの追い上げは、オルバン(Viktor Orbán)首相が来年初頭に見込まれる議会選挙を見据えて導入した大規模な有権者向け経済政策が影響しているとされる。

年金の上積み支給、家族向けの減税、初めて住宅を購入する世帯向けの低利住宅ローン支援など、多岐にわたる「福祉・経済支援策」であり、この予算はGDPの約2%に相当すると見積もられている。特に高齢層からの支持が拡大したとの分析もある。

一方で、ハンガリー経済は2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降のインフレや財政逼迫などに苦しんでおり、経済の停滞感と物価高は国民の不安材料であり続けている。

こうしたなか、今回の支持率回復が一過性のものか、それとも本格的な政権浮上につながるのかは、今後の政策次第だ。

また同調査では、極右政党が6%の支持を得ており、議席を確保する可能性も示されている。

消費者信頼感指数は10月に14か月ぶりの高水準を記録した後、わずかに低下したが、年央の水準を依然上回っている。経済や政策の混乱があるものの、一定の改善傾向があるとの見方もある。

オルバン政権にとっては、2026年4月に予想される選挙を前に、巻き返しの足がかりを得た形だ。ただし、TISZAのリードは依然として明確であり、両党の間で支持の行方は流動的である。今後の世論調査と実際の選挙結果が注目される。

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