◎来春の国政選挙で4期目を目指すオルバーン・ヴィクトル首相は野党とEUを非難した。
2021年10月23日/ハンガリー、首都ブダペストで開催された保守派の集会(Getty Images/AFP通信)

10月23日、ハンガリーの首都ブダペストで保守派の集会が開催され、オルバーン・ヴィクトル首相を支持する数万人が行進に参加した。

地元メディアによると、集会は「ピースマーチ」と呼ばれ、参加者はドナウ川の西岸から首都の市街地を進み、オルバーン首相の待つ会場に向かったという。集会の主催者はオルバーン首相を敬愛するNGO市民統一フォーラム。

オルバーン首相は来春に予定されている国政選挙で保守が敗れた場合、ハンガリー人は暗い未来に直面すると主張した。与党「フィデス=ハンガリー市民同盟」は2010年の政権奪取以来、最も厳しい戦いを強いられると予想されている。

オルバーン首相は与党の経済政策を称賛し、2010年以前の社会主義政府はハンガリーを破滅に導いたと非難した。「左翼の破壊を正すのに何年もかかりました。左翼の無能な指導者はハンガリーを破滅させたにもかかわらず、私たちの首にぶら下がっています」

左翼批判に満足したオルバーン首相は、今週開催されたEU首脳サミットについて言及した。「数十人のEU高官がハンガリーを攻撃しました。みなさん、彼らの名前を覚えていますか?私は覚えていません」

集会を主催したNGO市民統一フォーラムの議長、ラズロー・クセンデズ氏はAP通信の取材に対し、「ハンガリーはEUに対して意見を述べる権利を持っています」と語った。EUはハンガリー政府の内向きな経済政策と移民阻止政策を繰り返し批判している。

クセンデズ氏は与党が多くの仕事を生み出し、経済を軌道に乗せたと語った。「多くの企業が正社員を求めています。新しい仕事が山のようにあります。周りにはお金がたくさんあります。社会主義者は何をしましたか?彼らは平等平等と叫びながらハンガリーを破壊しました」

オルバーン首相の厳格な移民阻止政策は国際的な圧力に直面している。EUはハンガリー政府を「非自由主義的民主主義」と呼び、民主主義と法の支配を犯したという理由で罰金を科すことを検討している。

一方、6つの主要野党は来春の選挙でオルバーン首相を打倒し、イデオロギーの違いを超えて連立政府を形成すると誓った。

野党連合は先週の予備選挙で、ピーター・マルキザイ氏を統一首相候補に指名した。自称中道右派のキリスト教徒であるマルキザイ氏は、リベラルな有権者と不満を抱く反オルバーン派の両方をまとめることができると主張している。

マルキザイ氏はAP通信の取材に対し、「オルバーンの支配下で発生した汚職、メディアの取り締まり、政府機関による移民の虐待を終結させるために戦う」と述べた。「野党の目標はハンガリーの民主主義を確立し、市場経済における法の支配を遵守し、真のEU加盟国になることです...」

行進に参加した人々は野党連合の主張に怒りを表明した。ある女性は地元メディアに、「打ち負かすではなく、具体的な政策を示しなさい」と述べた。「野党に政策はありません。彼らはオルバーン首相を打ち負かすことしか考えていません」

同じく行進に参加したジュディット・ネメス氏はAP通信に、「今の野党連合が国を統治できるとは思えない」と述べた。「彼らにはイデオロギーも信念もありません。野党の主要政策は欧州最高の政治家であるオルバーン首相を追放することです」

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