グレタさん逮捕、英ロンドンで親パレスチナデモに参加
グレタさんはこの日、市内で開催されたデモに参加し、「私はパレスチナ・アクションを支持する。虐殺に反対する」と書かれたプラカードを掲げていた。
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スウェーデンの環境活動家グレタ(Greta Thunberg、22歳)さんが23日、イギリス・ロンドン中心部で親パレスチナ活動家を支援するデモに参加したとして警察に逮捕された。逮捕は治安当局が反テロ法を根拠に行ったもので、現地の抗議デモはハンガーストライキを行う活動家への連帯を示す目的で実施された。
グレタさんはこの日、市内で開催されたデモに参加し、「私はパレスチナ・アクションを支持する。虐殺に反対する」と書かれたプラカードを掲げていた。この文言がイギリス政府が「テロ組織」に指定した「パレスチナ・アクション」に対する支援を示すものとみなされ、取り締まりの対象となった。
このデモはイギリス国内でパレスチナ・アクションのメンバーとして拘束されている活動家らが、保釈なしで裁判を待つ間に始めたハンストを支援するために行われたものだ。主催者側によると、複数の拘禁者がハンストを続けており、最初に参加した2人は52日以上の断食で健康状態が危険な状態に達しているという。グレタさんもこの状況に懸念を示し、連帯の意を表明してデモ隊に加わったとされる。
デモでは他の活動家が赤い塗料を噴霧するなどの行為もあり、警察はこの塗料噴霧と器物破損の疑いで男女2人を逮捕した。その後プラカードを掲げていたグレタさんを含む複数人が「禁止された組織を支持した疑い」で逮捕された。
イギリス政府はパレスチナ・アクションを今年テロ関連法の下で指定リスト入りさせており、同組織への支援や賛美とみなされる行為は刑事罰の対象となる。警察当局は逮捕について、デモ活動全体を監視しつつ、違法行為に対しては法的措置を取る必要があるとの立場を示している。
グレタさんはこれまで環境問題を中心に世界的な活動で知られてきたが、近年は中東情勢への関与や人権問題への発言も増えており、今回の逮捕も国際的に大きな反響を呼んでいる。これまでに彼女は複数回、デモ参加や市民的不服従により各国当局に拘束された経験があるが、今回の逮捕はイギリスの厳格なテロ関連法との関わりがある点で注目される。
一部報道では、グレタさんはその後保釈されたとの情報もある。今後の法的な手続きや裁判の日程などについては明らかになっていない。今回の事件は国際的な抗議活動とテロ関連法の適用の境界を巡る議論を再び呼び起こしている。
