ギリシャ、23年の鉄道事故に抗議するデモ続く、数千人参加
▽この鉄道事故は中部ラリサで23年2月28日に発生。350人以上を乗せた旅客列車と貨物列車が正面衝突し、57人が死亡した。
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ギリシャの首都アテネで7日、2年前の鉄道事故に抗議するデモが2日振りに行われ、数千人が政府与党に抗議した。
地元メディアによると、デモは複数の都市で行われたという。デモ隊は事故発生時刻に黙とうを捧げた。
この鉄道事故は中部ラリサで23年2月28日に発生。350人以上を乗せた旅客列車と貨物列車が正面衝突し、57人が死亡した。
事故原因は駅長が線路のポイント切り替えを行わなかったためとされている。
鉄道運営事業社ヘレニック・トレインは2台の列車を同じ線路に誤って誘導したとして、駅長を懲戒処分にした。
アテネでは先月末、正義を求めるゼネラルストライキが行われ、さまざまな立場の数万人が国内の各都市で街頭に繰り出した。
現地メディアによると、アテネのデモに参加した市民の一部が暴徒化し、機動隊と衝突したという。負傷者の情報はない。5日のデモでは暴徒が火炎瓶や石を投げ、店舗を略奪したり、車両を破壊した。
野党は内閣不信任決議案を国会に提出しているが、否決される見通し。ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相の与党は単独で過半数を保持している。採決は7日午後に行われる予定だ。
事故犠牲者の遺族は7日、デモ参加者に謝意を示し、「政府が正義を追求してくれることを期待している」と表明した。
検察によると、この事故で起訴されているのは鉄道関係者のみ。野党は政府が事故の全責任を事業者に追わせようとしていると主張している。