ギリシャ鉄道事故から3年、各地で追悼集会、抗議デモも
この鉄道事故は中部ラリサで23年2月28日に発生。350人以上を乗せた旅客列車と貨物列車が正面衝突し、57人が死亡した。
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ギリシャで2月28日、2023年2月に発生した鉄道事故から3周年を迎えるにあたり、首都アテネや第2の都市テッサロニキなどで追悼集会や正義を求めるデモが行われた。この事故をめぐっては、3月23日から本格的な刑事裁判が始まる予定であり、遺族らが政治的責任と制度的な改革を求める声を強めている。
この鉄道事故は中部ラリサで23年2月28日に発生。350人以上を乗せた旅客列車と貨物列車が正面衝突し、57人が死亡した。
アテネの中心部では数万人規模の市民が道路や公共交通機関を遮断する形で集結し、国会議事堂前の広場に花を供えたほか、「正義を」「事故ではなく殺人だ」とのスローガンを掲げた横断幕やプラカードが掲示された。
多くの参加者は労働組合や学生団体などと共にストライキに参加し、鉄道やフェリー、都市交通の運行が一時停止した。デモはアテネだけでなく、テッサロニキ、ラリサ、クレタ島など国内各地、さらには海外でも連帯集会が開かれた。
遺族や支援者は事故当時の鉄道インフラの安全管理の欠如を強く批判し、司法手続きを通じた責任追及と政治・行政の透明性の確保を要求している。この鉄道事故では旅客列車と貨物列車が正面衝突し、犠牲者の大半が学生だったことから国内外に衝撃を与えた。追悼行事では亡くなった57人の名前が路上に赤いペンキで記されるなど、悲劇の記憶をとどめる場面も見られた。
今回の集会は単なる追悼にとどまらず、政治的な不信感の表れでもある。ギリシャでは政治家が法的責任から免れる構造があり、被害者家族や市民は政府と鉄道当局の怠慢や情報隠蔽を疑問視してきた。EUが支援した鉄道安全システム導入プロジェクトが2014年に開始されていたにもかかわらず、2023年時点で大幅に遅延していたことが捜査で明らかになっている。遺族らはこの遅延と当局の対応が事故につながったと強く非難している。
司法調査は今年完了し、鉄道会社ヘレニック・トレインや関連機関の職員ら多数の関係者が、過失致死や過失致傷などの罪で起訴される見込みである。裁判は事件の全容解明と責任の所在を明らかにすると同時に、鉄道安全の抜本的な改善につながるかが注目される。
中央政府は事故後、鉄道改革の約束を掲げ、今年中の調査と来年までのインフラ改善計画を打ち出しているが、遺族や市民の不信感は根強い。抗議参加者の多くは再発防止のための実効性ある改革と政治的説明責任を今なお求め続けており、全国的な追悼行動は社会的な怒りと変革への期待を象徴するものとなっている。
