ギリシャ・クレタ島沖で移民126人救助、難民申請手続き停止中

クレタ島には週末にも100人を超える移民が到着していた。
ギリシャの海岸、移民と国境警備隊(United Nations High Commissioner for Refugees)

ギリシャ当局は18日、南部クレタ島沖で126人の移民を救助したと明らかにした。

沿岸警備隊によると、アフリカ北部・リビアから出航したとみられる2隻の船を拿捕し、乗っていた126人をクレタ島の移民収容施設に送ったという。

クレタ島には週末にも100人を超える移民が到着していた。

ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相は先月、北アフリカから海路で到着する移民の難民申請手続きを3ヶ月間停止した。

政府は7月のわずか1週間で2500人を超える移民が到着したと説明。この決定を擁護した。

政府はクレタ島に新たな移民収容施設を建設する計画を立てているが、地元当局はこの計画に反発している。

地元メディアによると、政府はこの施設に関する法案を準備中。難民申請が却下された移民の収監を義務付け、強制送還前の30日間に足首モニターを装着させる内容となっている。

ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。

その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。

ギリシャ当局は中東の紛争が移民の急増をまねていると指摘。昨年拘束した移民は6万人を超え、23年比で50%近く増加した。最も多かったのはシリア人であった。

ギリシャ政府はこの海域のパトロールを強化。その結果、多くの人身売買組織がアフリカ北岸からギリシャ南部へ移民を輸送するルートを使うようになった。

クレタ島に到着した移民の多くが中東や北アフリカ出身、バングラデシュ人やパキスタン人も確認されている。

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