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▽この施設の定員は3664人。7日時点で3176人が収容されている。
ギリシャ、サモス島の移民収容施設(AP通信)

国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は7日、ギリシャ東部サモス島にある移民収容施設で暮らす幼い子供6人が栄養失調と診断され、早期の治療を必要としていると明らかにした。

MSFギリシャ支部は声明で、「この施設を視察した職員が生後6カ月から6歳の子供6人が中等度から重度の急性栄養失調であることを確認した」と述べた。

当局によると、この施設の定員は3664人。7日時点で3176人が収容されている。

ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。

その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。

ギリシャ当局は中東の紛争が移民の急増をまねていると指摘。昨年拘束した不法移民は6万人を超え、23年比で50%近く増加した。最も多かったのはシリア人であった。

MSFギリシャ支部は声明の中で、「子供たちは施設人口の約25%を占めているが、施設内だけでなく、サモス島全体で小児科医の数が圧倒的に不足している」と指摘した。

それによると、栄養失調と診断されたのはアフガニスタンとシリア出身者。いずれもここ2~3ヶ月の間に家族とともに施設に入った。

MSFは「6人が到着前から栄養失調であったかどうかは分からない」としたうえで、当局に対し、子供の医療支援を充実させるよう要請した。

政府はこの要請に関するコメント出していない。

この施設はサモス島の主要港から8キロほど離れた丘の上に建設され、2021年に運用を開始した。

東部レスボス島では先週、沖合で移民を乗せたボートが転覆し、7人が死亡、23人が救助され、1人が行方不明になっている。

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