◎トルコや北アフリカで活動する人身売買組織は移民を頼りないゴムボートに乗せ、ギリシャやイタリアの島々に送り込み利益を上げている。
ギリシャ当局は5日、東部のレロス島沖合で亡命希望者とみられる41人を乗せたボートが転覆し、子供4人と女性1人が死亡したと発表した。
沿岸警備隊によると、沿岸部で遺体を発見した市民が警察に通報。警備船3隻とヘリが出動し、岩礁に泳ぎ着いた人々を保護した。
警備隊は現場で女性1人の死亡を確認し、さらに意識不明の男児1人を発見した。この男児は医療機関で一時的に蘇生したものの、その後死亡した。
発見時に意識のあった子供3人も5日の夕方に死亡したという。3人の性別は明らかにされていない。
警備隊によると、未成年とみられる3人と成人2人が医療機関で手当てを受けている。残り31人は島内の移民収容施設に移された。
警備隊は島の沖合でボートを発見した。地元メディアによると、レロス島の天候は雨、海上では強風が吹いていたという。
政府報道官は5日、犠牲者に哀悼の意を表したうえで、「トルコ政府は移民を見捨て、エーゲ海に送り出している」と非難した。「トルコ政府は人身売買組織を見逃し、移民を西欧に送り込もうとしています...」
レロス島はトルコ沿岸に近い。
トルコや北アフリカで活動する人身売買組織は移民を頼りないゴムボートに乗せ、ギリシャやイタリアの島々に送り込み利益を上げている。