ギリシャ2018山火事、避難措置講じなかった消防幹部ら4人に実刑判決

2018年7月の山火事はアテネ東部の海岸沿いの地区を襲った。

2024年9月29日/ギリシャ、南部ペロポネソス半島、避難する市民と消防士(AP通信)

2018年にギリシャ・アテネ近郊で100人以上が死亡した山火事において、適切な避難措置を講じなかったとして、消防と防災の元幹部4人が実刑判決を受け、収監された。地元メディアが4日に報じた。

それによると、元消防局長と副官、災害調整センター長、および政府系機関の元局長は業務上過失致死傷罪でそれぞれ懲役5年の実刑判決を受けた。

2018年7月の山火事はアテネ東部の海岸沿いの地区を襲った。

住民は炎が目の前に迫る中、車での山林突破か、海への避難を迫られた。

アテネ地方裁判所は当局者が秩序ある避難を呼びかけなかったと判断した。

被告たちは昨年終了した裁判で有罪判決を受けたが、収監は免れた。しかし、検察が判決を不服とし、再審が決定、今回の実刑判決となった。

ギリシャの山火事シーズンは6月から9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。

EUのデータによると、ギリシャの山火事被害は近年、悪化の一途をたどっている。21年には1300平方キロメートルが焼失。23年の焼失面積は1745平方キロメートルに達した。

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