◎現場はエーゲ海東部のヒオス島沖。負傷者はおらず、ボートは巡視艇を振り切り、トルコの海岸に向かった。
ギリシャ沿岸警備隊の巡視艇が隣国トルコからギリシャの島に移民を密入国させようとしていたボートの乗組員と銃撃戦を繰り広げた。当局が5日、明らかにした。
それによると、現場はエーゲ海東部のヒオス島沖。負傷者はおらず、ボートは巡視艇を振り切り、トルコの海岸に向かったという。
沿岸警備隊は声明で、「移民を乗せたスピードボートの乗組員が隊員に向けて拳銃を発砲したため、応戦した」と明らかにした。
ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコとアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
トルコの人身売買組織は移民を頼りないゴムボートや木造船で送り出したり、スピードボートでギリシャの島に接近、移民を降ろしてトルコに戻る。
この海域ではトルコと欧州国境沿岸警備機関(Frontex)の巡視艇も人身売買組織の動きに目を光らせている。