◎ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
ギリシャとトルコの沿岸警備隊が地中海の不法移民ルートを制限するための協力を強化することで合意した。当局が13日、明らかにした。
ギリシャの沿岸警備隊によると、両国の沿岸警備隊幹部がエーゲ海のヒオス島で12日に会談したという。次の会合は来年2月にトルコで開催される予定だ。
両国の関係は2020年の海洋ガス探査をめぐる衝突以来、徐々に改善されつつある。
声明によると、両沿岸警備隊は人身売買組織に関する情報を共有し、不法移民に関する分野での協力を強化することで合意したという。
ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。しかし、この海域の国境警備は強化されているため、トルコ南部または北アフリカから大型船で直接イタリアに向かう者も少なくない。
ギリシャ首相府の報道官は声明で、「ヒオス島での会合は例外的な雰囲気の中で開催され、移民の流れを制限し、密入国者に対処するための具体的・実践的な結論に達した」と述べた。
国連によると、今年これまでに5万2000人以上が不法にギリシャに入国し、その大半がトルコルートを使っていた。23年通年は約4万9000人で、中東の紛争が移民の増加に拍車をかけている。