◎ギリシャはEUや国際通貨基金(IMF)から数百億ユーロの借金を余儀なくされた金融危機から立ち直った。
ギリシャのミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相は18日、首都アテネで開かれた中央銀行の会合で、2010年の金融危機時の負債の一部、50億ユーロを来年に繰り上げ返済すると明らかにした。
ミツォタキス氏は記者団に対し、「これは我が国の財政が回復したことを示すものである」と語った。
それによると、財務省は基礎的財政収支の黒字化、融資の返済、脱税の撲滅などの対策を通じて債務をさらに削減する計画だという。
ギリシャはEUや国際通貨基金(IMF)から数百億ユーロの借金を余儀なくされた金融危機から立ち直った。
しかし、2023年に再選を果たしたミツォタキス氏はウクライナ戦争とパンデミックに端を発するインフレへの対応に苦慮。野党の弱体化が進んでいるにもかかわらず、与党の支持率は20%台まで低下し、労働組合の怒りを引き起こしている。
国内の主要2労組は20日にストライキを行う予定だ。これにより、南部の島々を結ぶフェリーは運休となり、他の公共交通機関も機能不全に陥ることになる。
地元メディアによると、アテネ中心部では20日に抗議デモが行われる予定。