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▽この爆発は首都アテネのヘレニック・トレイン事務所前で11日夜に発生した。ケガをした人はいなかった。
2025年4月12日/ギリシャ、首都アテネ、鉄道運営事業社ヘレニック・トレインの事務所前(AP通信)

ギリシャの鉄道運営事業社ヘレニック・トレインの事務所前で爆弾が爆発した事件について、左翼とみられる組織が13日、犯行声明を出した。

この爆発は首都アテネのヘレニック・トレイン事務所前で11日夜に発生した。ケガをした人はいなかった。

RCS(Revolutionary Class Struggle、革命的階級闘争の意)と名乗る組織は13日、ウェブサイトに掲載した声明で、ヘレニック・トレインの爆発と、2月上旬に労働省付近で起きた爆破未遂に関与したと主張した。

報道によると、地元紙と報道局に匿名の電話が入り、電話の主は「ヘレニック・トレインの事務所の外に爆弾を仕掛けた」と述べ、それから約40分後、爆弾が爆発したという。

RCSは犯行声明の中でパレスチナ・ガザ地区の紛争に言及。犠牲になったパレスチナ人に哀悼の意を表した。

またRCSは、昨年アテネ中心部のアパートで爆死した男性に敬意を表し、その意思を受け継ぐと主張した。

さらに、ヘレニック・トレインが2年前に起こした鉄道事故を「殺人」と呼び、「資本家が労働災害という形で労働者を殺害している」と述べた。

ヘレニック・トレインは2023年の鉄道事故で数百人が死傷して以来、批判を浴びてきた。

この鉄道事故は中部ラリサで23年2月28日に発生。350人以上を乗せた旅客列車と貨物列車が正面衝突し、57人が死亡した。

事故原因は駅長が線路のポイント切り替えを行わなかったためとされている。

ヘレニック・トレインは2台の列車を同じ線路に誤って誘導したとして、駅長を懲戒処分にした。

ギリシャでは1980年代から数十年にわたり、極左過激派が活動してきた。また、その他の犯罪組織やギャングも小規模な爆弾テロや標的型殺人を行ってきた。

アテネでは昨年10月、団地の一室でIED(即席爆発装置)が爆発し、男性1人が死亡、女性1人が重傷を負った。捜査当局はその後、犯罪組織の拠点を家宅捜索し、大量の爆発物と銃器を押収、5人を逮捕した。

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