◎事故は26日早朝に発生。パレスチナ人1人とシリア人1人がミコノス島沿岸の岩場に泳ぎ着き、沿岸警備隊に保護された。
ギリシャの沿岸警備隊は26日、ミコノス島沖で亡命希望者とみられる人々を乗せたボートが横転し、3人が死亡、最大12人が行方不明になった可能性があると発表した。
地元当局によると、事故は26日早朝に発生。パレスチナ人1人とシリア人1人がミコノス島沿岸の岩場に泳ぎ着き、沿岸警備隊に保護されたという。
警備隊の巡視艇および民間の船舶が付近を捜索し、空軍は現場海域にヘリを2機派遣した。
事故発生から数時間後、警備隊は沖合で女性2人と男性1人の遺体を発見・収容したという。
警備隊の報道官はSNSに声明を投稿。「事故はミコノス島の北東部沖で午前6時頃に発生し、これまでに3人の死亡を確認した」と書き込んだ。
また報道官は生存者の証言を引用し、「最大12人が行方不明になったとみられ、捜索活動を続けている」とした。
ミコノス島はトルコ沿岸の最も近い地点から150km以上離れている。
トルコに拠点を置く人身売買組織は近年、ギリシャのいくつかの島に移民を送りこむべく、沿岸警備隊のパトロールのスキを突いたり、警備が手薄なルートを使うなどしている。
2015年のシリア難民危機の際には100万人近くがトルコからギリシャに渡った。ギリシャ政府は2019年に海上パトロールを強化し、レスボス島などにたどり着く移民の数は激減した。