◎容疑者たちは16歳の少年を殴打し、性的暴行を加えた疑いが持たれている。
ギリシャ・アテネ郊外の移民収容センターでエジプト国籍の16歳少年が性的暴行を受けたとされる事件について、検察庁が12日、緊急調査を開始した。
アテネ警察はこれに先立ち、このセンターに収容されていた16歳、17歳、18歳、21歳のエジプト移民4人を逮捕したと明らかにした。
それによると、容疑者たちは16歳の少年を殴打し、性的暴行を加えた疑いが持たれている。
警察は4人の認否を明らかにしていない。
首相府はこの事件を非難し、同伴者のいない未成年が同センター内で手順通りに扱われているかチェックするとしている。
同センターは未成年者と成人を異なる区画で保護している。ギリシャの刑法は犯罪歴があったり、指名手配されている移民は強制送還の対象になるとしているが、同伴者のいない未成年者がその対象になることはない。
検察庁は声明で、「関係機関と連携してこの事件およびセンターの運用状況をチェックする」と述べた。
一方、首相府の報道官はアフリカ北部・リビアで活動する犯罪組織により、エジプトからギリシャを目指す未成年者の移民の数が増加していると明らかにした。
それによると、先週時点で未成年者の移民2588人が保護され、うち1341人がエジプト出身だという。
今年ギリシャに不法入国した移民は11月末時点で約5万6000人。これは5年ぶりの高水準であり、政府の予測を大きく上回っている。23年通年は約4万9000人であった