◎アフリカ、アジア、中東の紛争や貧困から逃れた数万人が、毎年ギリシャを通じて西欧への亡命を試みている。
ギリシャ当局は22日、クレタ島沖を航行していた漁船が亡命希望者とみられる人々を乗せた船を発見し、沿岸警備隊が港まで曳航したと発表した。
報道によると、この移民船には約500人が乗船していたという。
政府報道官はEUの執行機関である欧州委員会に対し、「移民を他のEU諸国に移すよう要請する予定」と報告した。
ミタラチ(Notis Mitarachi)移民政策相は「沿岸警備隊が約500人を救助した」とツイートしている。
またミタラチ氏は救助した人々に必要な支援を提供すると約束した。
当局によると、漁船は21日深夜に移民船を発見し、沿岸警備隊に救援を要請したという。
救助活動には沿岸警備隊の巡視艇の他に海軍のフリゲート、周辺を航行していたタンカー、貨物船2隻、イタリアの漁船2隻も参加したが、悪天候のため移民船から人々を降ろすことはできなかった。
政府報道官は声明で、「今回の救助活動は過去に類を見ない規模であり、沿岸警備隊は厳しい気象条件にもかかわらず、船を港まで無事曳航した」と称賛した。
また報道官は、「ギリシャは今後も、欧州の海上国境である我が国の海域を守り、仲間の命を救い、冷酷な人身売買組織を解体することに尽力する」と述べた。
移民船はクレタ島南東部の港に曳航された。負傷者や行方不明者の報告はない。船がどこから出航し、どこに向かっていたかは明らかにされておらず、人々の国籍も不明。
アフリカ、アジア、中東の紛争や貧困から逃れた数万人が、毎年ギリシャを通じて西欧への亡命を試みている。