◎ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコとアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
ギリシャ南西部沖でクルーズ船が遭難した移民船から77人を救助し、最寄りの港に移送中である。沿岸警備隊が6日、明らかにした。
それによると、マルタ船籍の貨物船が6日早朝にボートを発見し、沿岸警備隊に通報。無線を傍受したクルーズ船が77人を救助し、南西部の港町カラマタに向かっているという。
行方不明者の報告はない。ボートに乗っていた人々の国籍やどこから出港したかも不明だ。
ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコとアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
その多くがトルコ沿岸からギリシャ東部の島々へボートで横断を試みる。しかし、この海域の国境警備は強化されているため、トルコ南部または北アフリカから大型船で直接イタリアに向かう者も少なくない。
昨年、リビアからイタリアを目指していた大型の移民船が沈没。この船には500~750人が乗っていたと推定され、生き残ったのはわずか104人で、80人強の遺体が収容され、残りは今も行方不明である。