ギリシャ・ヒオス島山火事、放火の疑いでジョージア国籍の女逮捕
山火事は22日に複数の地点で発生。消防によると、この3日間で牧草地帯を含む約40平方キロメートルが焼失したという。
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ギリシャ東部ヒオス島で発生した山火事について、捜査当局は25日、放火の疑いでジョージア国籍の女を逮捕したと明らかにした。
山火事は22日に複数の地点で発生。消防によると、この3日間で牧草地帯を含む約40平方キロメートルが焼失したという。死傷者の情報はない。
当局は声明で、「警察が放火の疑いで24日夜にジョージア国籍の女を逮捕し、他にも放火に関与した者がいるとみて捜査している」と述べた。
ロイター通信は情報筋の話しとして、「検察は25日にこの女を放火の罪で訴追した」と伝えている。
それによると、女がタバコを捨てるところを目撃したという住民が警察に証言し、逮捕に至ったという。
警察は女の認否を明らかにしておらず、故意に火を起こしたかは分からない。
この山火事は25日までに概ね鎮火した。消防は声明で、残り火を消すため、数百人の消防士が島内を巡回していると述べた。
内務省は24日の声明で、「捜査当局が組織的な犯罪行為、放火の可能性も視野に捜査している」と述べていた。
ギリシャの山火事シーズンは6月から9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
EUのデータによると、ギリシャの山火事被害は近年、悪化の一途をたどっている。21年には1300平方キロメートルが焼失。23年の焼失面積は1745平方キロメートルに達した。
23年に北部で発生した山火事は欧州史上最大級となり、数週間燃え続け、20人が死亡した。
首都アテネ東部で2018年に発生した山火事では100人以上が死亡。その一部は炎から逃れるために海に飛び込み、溺死した。