◎両首脳はチェコの首都プラハで7日に開催されるEU首脳会議に先立ち、ロシアのウクライナ侵攻への対応などについても協議したとみられる。
スペインのサンチェス(Pedro Sánchez)首相は5日、ガリシア州アコルーニャにショルツ(Olaf Scholz)独首相を招き、エネルギー危機などについて協議した。
両首脳はチェコの首都プラハで7日に開催されるEU首脳会議に先立ち、ロシアのウクライナ侵攻への対応などについても協議したとみられる。
EUサミットでは、ドイツ政府が計画している消費者や企業向けのガス料金補助についても議論される予定だ。フランスとイタリア政府はこの取り組みに疑問を投げかけている。
サンチェス氏は共同記者会見でドイツの政策を支持すると述べる一方、「EUは共通の解決策を見出すべきだ」と強調した。両首脳はEUのエネルギー市場の改革を支持している。
またサンチェス氏はウクライナ侵攻に言及し、「ロシアの化石燃料に依存していた国はそうではない国よりはるかに大きな影響を受けている」と述べ、スペインは液化天然ガス(LNG)取引を加速させているドイツと連帯するとした。
一方、ショルツ氏はスペインとフランスの企業による新たな天然ガスパイプライン建設計画を支持すると改めて表明した。しかし、マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領はこの計画への不支持を表明している。
ショルツ氏はドイツが提案する欧州の対ミサイル防衛シールド計画については議論していないと明らかにした。
EU加盟27カ国を含む欧州40カ国以上の首脳は6日、プラハで会合を開き、大陸の安全と繁栄を高めることを目的とする「欧州政治共同体」を発足させる予定である。
翌日のEU首脳会議でもエネルギー危機とウクライナ侵攻が主要議題になる。