◎執行部はワイデル代表ら役員を再任する見通しである。
2024年6月29日/ドイツ、西部エッセン、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」に抗議する市民と機動隊(AP通信)

ドイツ西部ノルトライン・ウェストファーレン州エッセンで29日、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の党大会が開幕した。

現地メディアによると、会場近くにはAfDに抗議する市民数万人が集まり、その一部が機動隊と衝突したという。

執行部はワイデル(Alice Weidel)代表ら役員を再任する見通しである。

ドイツ通信社(dpa)によると、覆面をした暴徒が機動隊に殴りかかったという。警察は会場近くに約1000人の警察官を配備した。

ノルトライン・ウェストファーレン州警察は声明で、「会場近くでは暴力が確認され、数人が逮捕された」と述べた。

また州警察はこの暴動で警察官2人が重傷を負ったと明らかにした。

それによると、複数人がこの警察官2人にとびかかり、倒れた後、何度も踏みつけたという。

州警察は2日間の党大会中、エッセン市内に最大10万人のデモ参加者が集まると見積もっている。

dpaは関係者の話しとして、「デモの大半は平和的に行われるとみられるが、一部の極左が会場を攻撃するのではないかという懸念が高まっている」と報じた。

一部の左派団体はAfDの代表団の入場を妨害するとSNSに投稿していたが、ワイデル氏らは無事、会場入りした。

ワイデル氏は会議の冒頭、党員に対し、「会場の外で起きている暴力は民主主義とかけ離れたものであり、容認できない」と非難した。

またワイデル氏は「AfDを含むすべての政党が党大会を開くことができる」と強調。「それを妨害するなど言語道断である」と述べた。

AfDは複数のスキャンダルに見舞われながらも、今月初めの欧州議会選で得票率16%と躍進。最大野党「キリスト教民主同盟(CDU)」に次ぐ2位につけた。

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