◎工場近くの公園ではテスラの工場増設に反対する活動家数百人がキャンプを張り、集会を開いていた。
2024年5月10日/ドイツ、東部ブランデンブルク州、米テスラの欧州工場近く(AP通信)

ドイツ警察は10日、東部ブランデンブルク州にある米電気自動車大手テスラの欧州工場に押し入ろうとした環境活動家たちを摘発した。

工場近くの公園ではテスラの工場増設に反対する活動家数百人がキャンプを張り、集会を開いていた。

活動家たちは「自家用車より公共交通機関を利用せよ」などと書かれた横断幕を掲げ、マスク(Elon Musk)CEOに温暖化対策を主導するよう促した。

ドイツ通信社(dpa)によると、デモ隊は工場拡張に伴う伐採や土地開発に抗議するため、今年2月から工場近くの森で集会を開いているという。

3月には正体不明のグループが近くの送電鉄塔に火を放ち、工場への電力供給が1週間近く停止。生産に大きな影響が出た。

マスク氏は当時、犯人を「地球上で最も間抜けなエコテロリスト」と呼び、「反テスラ派は化石燃料を動力源とする自動車ではなく電気自動車の生産停止を目指しているが、これはとんでもない間違い、見当違いだ」と非難していた。

ブランデンブルク州警察の広報担当は地元テレビ局の取材に対し、「数百人ものデモ参加者が工場近くの森に入り、テスラの敷地に不法侵入を試みたため、阻止した」と語った。

ソーシャルメディアで共有された動画には黒装束のデモ参加者が工場境界に向かって走り、機動隊が唐辛子スプレーを使用する様子が映っていた。

警察によると、デモ隊は近くの高速道路や鉄道も占領し、テスラが新車を保管する倉庫に花火を打ち込んだという。

dpaは関係者の話しとして、「威力業務妨害の疑いで数人が拘束された」と伝えている。

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