◎ドイツのための選択肢(AfD)はコロナウイルスの制限に反対するよう有権者に促し、選挙ポスターにも同様のスローガンを書いたが、事前の予測を下回る結果に終わった。
現地メディアによると、ドイツのザクセン=アンハルト州の選挙はアンゲラ・メルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)が投票の36.2%を獲得する見込みだという。ドイツのための選択肢(AfD)は22.5%にとどまる見込み。
ドイツ公共放送連盟(ARD)の予測によると、中道右派のCDUは前回の選挙から6ポイント以上増加し、事前の予想を大きく上回る差をつけ圧勝する見込みだという。
一方、極右のAfDは前回からわずかに減少し、22.5%を獲得すると予測された。AfDは過激派グループとのつながりを指摘されており、諜報機関の監視下に置かれていた。
ドイツの州選挙は地域の問題や投票感情に影響されることが多々あるものの、国民のムードを左右する重要な指標と見なされている。今回のCDUの勝利は、9月26日の総選挙で党の新リーダーに指名されたアルミン・ラシェット議員に大きなチャンスが巡ってきたことを意味する。ドイツを力強く牽引してきたメルケル首相は政界引退を決めている。
中道左派の社会民主党は前回から減少し8.4%。環境保護主義の緑の党は前回からわずかに上げて6.5%を獲得する見込み。
極右のAfDはコロナウイルスの制限に反対するよう有権者に促し、選挙ポスターにも同様のスローガンを書いたが、事前の予測を下回る結果に終わった。
<ARDの出口調査:ザクセン=アンハルト州の選挙>
・キリスト教民主同盟(CDU):36.2%
・ドイツのための選択肢(AfD):22.5%
・左翼党:11%
・社会民主党:8.4%
・緑の党:6.5%
・自由民主党:6.5%
9月26日の総選挙は緑の党が中道右派に挑戦する歴史的な戦いになると予想されている。ポリティコ社の最新の世論調査によると、緑の党は大躍進する可能性が高いという。
<ポリティコ社の世論調査:9月26日総選挙>
・CDU:25%(前回から8%↓)
・緑の党:23%(前回から14%↑)
・社会民主党15%(前回から5%↓)
・自由民主党:13%(前回から2%↑)
・AfD:11%(前回から2%↓)