◎そのチラシには「一等賞:アウシュビッツ(強制収容所)を無料で見学できる」などと書かれていたようだ。
ドイツ・バイエルン州のアイヴァンガー(Hubert Aiwanger)副知事が26日、学生時代に反ユダヤ主義的なチラシを書いたという疑惑を否定した。
アイヴァンガー氏は声明で、「私はそのチラシを書いておらず、その内容は嫌悪的で非人間的だと考えている」と述べた。
またアイヴァンガー氏は「チラシの作成者を知っているが、私は他者のやったことをとやかく言うつもりはない」と付け加えた。
日刊紙・南ドイツ新聞によると、アイヴァンガー氏は17歳の時、「祖国への最大の裏切り者は誰か?」と題されたコンクールへの応募を呼びかけるチラシを書いた疑いが持たれている。
そのチラシには「一等賞:アウシュビッツ(強制収容所)を無料で見学できる」などと書かれていたようだ。
同紙は情報筋の話として、「学校の懲罰委員会はアイヴァンガー氏に厳重注意処分を言い渡した」と伝えている。
それによると、アイヴァンガー氏のカバンの中にチラシのコピーが複数入っていたという。
アイヴァンガー氏は学校の教頭先生に「事実を明らかにしなければ警察沙汰になる」と警告を受け、チラシが作成された経緯などを説明したようだ。
アイヴァンガー氏は事件の詳細を明らかにしなかったが、「35年ほど前に作成されたチラシとは完全に距離を置いている」と強調した。
ドイツ通信社(dpa)によると、アイヴァンガー氏の兄は後に、そのチラシを作成したのは自分だと認めたという。
dpaは兄の証言を引用し、「私たち兄弟はチラシから距離を置き、今はとても後悔している。当時、学校でイヤなことがあって、ヤケクソになり、チラシを書いた」と伝えている。