◎EVGとドイツ鉄道(国鉄)の労使交渉は先週決裂した。
ドイツの鉄道組合員約23万人を代表する労組EVGは29日、国鉄との賃上げ闘争を解決する用意があると表明した。
EVGとドイツ鉄道(国鉄)の労使交渉は先週決裂した。
EVGは今年、何度かストライキを決行しており、今回の交渉決裂を受け、無期限ストに入るか否かを決める組合員投票を行う予定だ。
夏休みに入った学校の保護者はストに懸念を示している。ドイツ鉄道は28日、無期限ストを回避するため、外部の調停者を交えて再交渉したいとEVGに提案した。
EVGの執行部は声明で、「経営陣と仲裁プロセスについて協議する用意がある」と表明した。「我々も夏休み期間中の無期限ストを望んでおらず、市民生活を第一に考えています...」
また執行部は「外部の調停者による交渉で合意に達すれば、無期限ストは控える」と述べた。
しかし執行部は「調停者の提案を受け入れるか、それとも無期限ストを決行するかどうかを決めるのは組合員であり、スト投票は予定通り行う」とした。
EVGは12%の賃上げと労働契約期間を12カ月に短縮するよう求めている。会社側は27カ月での契約更新を望んでいる。
欧州最大の経済大国であるドイツのインフレ率は6%台で高止まりしており、この数カ月、多くの労組が緊迫した労使交渉を行ってきた。
中央政府は4月、250万人以上が働く公共部門の賃金協定に合意し、数カ月にわたる労働争議に終止符を打った。この合意に鉄道労組は含まれない。
ドイツ鉄道はEVGがもうひとつの主要鉄道労組であるGDLとの長年にわたる対立を有利に進めるため、「無茶な提案」でポイントを稼ごうとしていると非難している。