◎事件はイスラム教徒の政治参画に反対する右派グループが主催するイベントで5月31日に発生した。
ドイツ西部マンハイムの反イスラム集会で発生した刺傷事件について、警察当局は2日、負傷者のひとりである29歳の警察官が息を引き取ったと発表した。
事件はイスラム教徒の政治参画に反対する右派グループが主催するイベントで5月31日に発生。アフガニスタン国籍の25歳の男がナイフとみられる刃物で5人に切りかかった。
警察によると、この警察官は頭部と首を数回刺され、31日に緊急手術を受けたものの、2日に息を引き取ったという。
ショルツ(Olaf Scholz)首相はX(旧ツイッター)にコメントを投稿。哀悼の意を表した。
この警察官の同僚たちは2日、現場検証前に花を手向けた。
容疑者は別の警察官に撃たれ、入院したままである。裁判所は殺人未遂の疑いで容疑者を拘留するよう命じた。
警察は容疑者の身元と認否を明らかにしていない。報道によると、容疑者は取り調べを受けられる状態ではないという。
この集会を主催したグループはイスラム教徒の政治参画に反対し、各地でイベントを開いている。その代表とされる59歳の反イスラム主義活動家はSNSに声明を投稿。「狂ったイスラム過激派の恐ろしいテロ攻撃で亡くなった警察官とその遺族に哀悼の意を表す」と書き込んだ。
ドイツ通信社(dpa)によると、他の負傷者は25歳、36歳、42歳、54歳の男性。54歳の男性は重傷と伝えられている。