◎人身売買組織は南部バイエルン州などの都市部でアパートや一軒家を借り、隠れ家にしていた。
ドイツ連邦警察は26日、移民の密入国に関与したとされる人身売買組織の拠点を一斉捜索し、シリア人100人以上を発見したと明らかにした。
ドイツ通信社(dpa)によると、警察は人身売買組織の拠点になっていたアパートや建物など、全国で数十カ所を一斉捜索し、計5人を逮捕したという。
連邦警察は声明で「逮捕した5人は全員、ドイツへの亡命を希望するシリア人」と述べたが、身元は明らかにしなかった。
一斉捜索には全国の警察官350人以上が参加した。
dpaは関係者の話しとして、「保護されたシリア人は人身売買組織に一人当たり最高7000ユーロを支払い、ドイツに密入国した」と伝えている。
警察は携帯電話、SIMカード、約22万ユーロ相当の金塊、現金1万6000ユーロを押収したとしている。
一斉捜索に参加したフランクフルト警察の報道官は声明で、「人身売買組織は弱い立場にある移民から金を巻き上げ、利益を上げている」と非難した。
dpaによると、人身売買組織は南部バイエルン州などの都市部でアパートや一軒家を借り、隠れ家にしていたという。