◎10月7日にイスラエル軍とハマスの紛争が始まって以来、ドイツではネオナチ関連の事件が急増している。
ドイツのショルツ(Olaf Scholz)首相とシュタインマイヤー(Frank-Walter Steinmeier)大統領は22日、イスラエルとハマスの戦争をきっかけに同国内で反ユダヤ主義が台頭していると強く非難した。
両氏は首都ベルリンで開催された反ユダヤ主義に反対する集会に出席した。
ドイツ通信社(dpa)は集会の参加者を約1万人と見積もっている。主催者は2万人と発表した。
デモ隊はイスラエルの国旗を掲げ、行方不明者やガザ地区のイスラム組織ハマスに捕らえられた人質の捜索・救出活動を強化するよう訴えた。
10月7日にイスラエル軍とハマスの紛争が始まって以来、ドイツではネオナチ関連の事件が急増している。
シュタインマイヤー氏はブランデンブルク門の前に集まった人々に、「今日、ユダヤ人が再び恐怖の中で生活しているのは耐え難いことだ」と呼びかけた。「ユダヤ人やユダヤ教施設が攻撃されることは、ドイツにとって不名誉なことだ。そして、攻撃されるたびに、私は恥と怒りでいっぱいになる...」
ショルツ氏はガザ紛争に便乗してユダヤ人を中傷したり、暴力を呼びかける勢力が存在することを嘆き、憤慨していると述べた。
またショルツ氏はホロコーストを念頭に置き、「二度としないという我が国の誓いは絶対に破れない」と警告した。「ドイツは二度としないと誓いました...」
ベルリンでは今週、市内にあるシナゴーグに火炎瓶が投げ込まれた。警察はこの事件を受け、ユダヤ教関連施設周辺のパトロールを強化している。
ショルツ氏はこの事件を糾弾。SNSにも「ネオナチの台頭を許すな」「極右政党もシナゴーグ攻撃を糾弾すべきだ」なとといった投稿が多数寄せられた。
極右政党AfD(ドイツのための選択肢)はシナゴーグ攻撃を「恥辱」と呼び、警察に容疑者を速やかに捕らえるよう要請している。
dpaによると、ベルリンではパレスチナ自治区を支持する集会も開かれ、数百人が参加したという。