◎ドイツ連邦議会の予算委員会は2500万ユーロ以上の軍事調達プロジェクトの決裁権限を持っている。
ドイツ、首都ベルリンの連邦議会(Getty Images)

ドイツ連邦議会は14日、軍備増強計画の予算執行を承認した。

これにより、米航空防衛機器大手ロッキード・マーチンの戦闘機「F-35ライトニング」を含む軍需品の購入が正式に可能となった。

ショルツ政権は3月に現行の老朽化した戦闘機をF-35に置き換わる計画を発表した。予算規模は130億ユーロ。

空軍の報道官は14日、F-35のパイロット訓練は2026年に始まり、最初の機体は2027年に納品される予定と明らかにした。

F-35は核弾頭を搭載できる。

ドイツは核兵器を保有していないが、冷戦時代に構築した核抑止力システムにより、米国の核弾頭を搭載できる爆撃機を保有し、その一部はドイツ国内を配備している。

在ドイツ・米国大使館は14日、「F-35は2026年から2029年の間に引き渡されることになっている」と声明を発表した。

ドイツ連邦議会の予算委員会は2500万ユーロ以上の軍事調達プロジェクトの決裁権限を持っている。同委員会は14日に8つのプロジェクトを承認した。

これには新しいアサルトライフルと無線システムの購入、装甲兵員輸送車のアップグレードなどが含まれている。

この資金の多くは、ロシアによるウクライナ侵攻の数日後にショルツ(Olaf Scholz)首相が発表したものである。連邦議会は6月に1000億ユーロの軍備増強基金の創設を承認した。

ランブレヒト(Christine Lambrecht)国防相は、国防費の予算承認が遅れているという質問を退け、委員会は慎重にプロジェクトを精査していると述べた。

連邦議会は軍の施設や装備が長年にわたって放置され、ひどく老朽化していることを認めている。

ショルツ氏の与党・社会民主党はメルケル(Angela Merkel)前首相の下で16年間政権を率いた野党・キリスト教民主同盟(CDU)が問題を先送りにした結果と非難している。

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