◎これは「クラソーム(Klaasohm)」と呼ばれる祭りで、2023年には女性が仮装した男たちに呼び止められ、牛の角で臀部を叩かれたり、羽交い絞めにされる様子が全国ネットで放送された。
ドイツ北西部のボルクム島で毎年12月5日に開催されるお祭りについて、地元警察は6日、今年は暴力の報告もなく、無事終了したと明らかにした。
これは「クラソーム(Klaasohm)」と呼ばれる祭りで、2023年には女性が仮装した男たちに呼び止められ、牛の角で臀部を叩かれたり、羽交い絞めにされる様子が全国ネットで放送された。
クラソームは「仮面、羊の皮、羽毛で仮装した男性」を指し、島のアイデンティティを守るために19世紀初めから行われてきた。
祭りを主催する協会は先週、「狩猟や島の文化を守ることは大切だが、女性に対する暴力は容認できず、許されない」と声明を出していた。
それによると、クラソームに許可なく近づくことは許されないという風習が「懲らしめ」に発展し、女性を捕まえて叩いたり、羽交い絞めするようになったという。
祭りに参加した男性は昨年、公共放送ARDの取材に対し、「女性を叩くふりをするよう教えられた」と述べていた。
ドイツ通信社(dpa)によると、女性を叩くという祭りの風習を見直すべきという議論は10年ほど前から続けられ、昨年の報道後に批判が殺到したことを受け、正式に廃止が決まったという。
5日の本祭には大勢の警察官が配備された。報道によると、パレードには約500人が参加し、大勢の観客が集まったという。
警察は声明で、「身体的被害や暴行の報告はなかった」と述べた。
また警察は「暴行事案が明るみになった場合は厳しく対処する」と強調した。