◎2023経済成長率はマイナス0.4%、来年はプラス0.7%にとどまる見通し。
ドイツ、ベルリンの遊園地(Getty Images)

ドイツ政府の経済諮問委員会(5賢人委員会)は8日、今年度と来年度の経済見通しについて、エネルギー危機、インフレ、中国経済の減速などの影響を受けるという見方を示した。

それによると、2023経済成長率はマイナス0.4%、来年はプラス0.7%にとどまる見通しだという。

同委員会は報告書の中で経済に関する見通しを下方修正した。

今年の予測は中央政府が1ヶ月前に発表したものと同じだったが、来年の予測は政府のプラス1.3%を大幅に下回った。

同委員会は声明で、「ドイツの景気回復は遅れている。エネルギー危機とインフレによる実質所得の減少が景気回復を遅らせている」と指摘。中央銀行の利上げと中国の景気減速がドイツの貿易環境をより厳しいものにしており、高金利が国内投資と建設に水を差しているとした。

ドイツの消費者物価指数(CPI)は3.8%まで低下し、2021年8月以来の水準となっている。

同委員会は「来年は実質所得がプラスに転じ、個人消費の増加と景気回復につながるだろう」と述べている。

ドイツは現在、経済的な逆風だけでなく、高齢化、政府におけるデジタル技術導入の遅れ、事業立ち上げや公共建設プロジェクトを阻むお役所仕事、熟練労働者不足など、複数の問題に対処している。

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