◎北部ハノーバーの州立劇場に所属するゲッケ氏は11日に行われた舞台初演の幕間に事件を起こし、停職処分となった。
ドイツの著名なバレエ監督が14日、舞踊批評家の顔に動物の糞を塗り付けた事件について、公式に謝罪した。
北部ハノーバーの州立劇場に所属するゲッケ(Marco Goecke)氏は11日に行われた舞台初演の幕間に事件を起こし、停職処分となった。
ドイツ通信社(dpa)などによると、ゲッケ氏は女性批評家のフスター(Wiebke Huester)氏がオランダのハーグで上演された舞台を酷評したことに不満を感じていたという。
ゲッケ氏は動物の糞が入った紙袋を取り出し、フスター氏の顔に塗り付け、満員の劇場を後にしたと伝えられている。
ハノーバー州立劇場はゲッケ氏の謝罪文を公式ウェブサイトに掲載した。「私は、関係者の皆様、とりわけフスターさんに対し、絶対に容認できない行動を起こしてしまったことを心からお詫び申し上げます...」
一部のメディアはフスター氏が「しばしば意地の悪いレビューをしている」と批判している。ある日刊紙は「彼女はドイツのバレエ文化全体にダメージを与えている」と報じた。
ゲッケ氏は謝罪文の中で怒りに身を任せて行動してしまった理由について、「2つの初演を立て続けに行ったことで精神的に疲弊していた」と述べている。
「怒りをコントロールできなかったことはお詫びしますが、少なくともこうなった理由については一定のご理解をお願いします」
フスター氏は警察に被害届を提出している。dpaによると、ゲッケ氏は暴行と中傷の疑いで捜査を受けているという。
ゲッケ氏は「飼い犬のダックスフントの糞を紙袋に入れて処分しようとした際、衝動に駆られた」と述べている。
またゲッケ氏はフスター氏と話した際、ついかっとなってやってしまったと主張しているが、フスター氏は「糞の入った紙袋を事前に準備した計画的犯行」と反論しているようだ。