◎ドイツではイスラム主義者によるテロやテロ未遂事件が相次いでいる。
ドイツ当局は20日、首都ベルリンの在イスラエル大使館への攻撃を計画していたとされるリビア国籍の男を逮捕したと明らかにした。
連邦検察庁は声明で、「警察と治安部隊はベルリン郊外で19日夕方にこの男を逮捕し、自宅を家宅捜索した」と述べた。
それによると、容疑者はイスラム国(ISIS)との関係が疑われているという。
検察庁は声明の中で、「容疑者はベルリンの在イスラエル大使館を銃器で襲撃する計画を立て、ISISのメンバーと情報を交換したとみられる」と明らかにした。
捜査当局は容疑者とのつながりが疑われる市民の家も家宅捜索したという。
フェーザー(Nancy Faeser)内務・国家相は声明で、「当局は在イスラエル大使館への攻撃を阻止した」と述べ、捜査に携わった関係者を称賛した。
ドイツ通信社(dpa)によると、容疑者はリビア出身の28歳。2022年11月にドイツに入国し、亡命を申請したものの、却下されたという。
法務省は20日、国内でイスラム主義者にテロの脅威が高まっていると警告。イスラエルの施設やシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)がテロリストの標的になる恐れがあると懸念を示した。
ドイツではイスラム主義者によるテロやテロ未遂事件が相次いでいる。
西部ゾーリンゲンの野外イベントで8月に発生した殺傷事件では3人が死亡、8人が負傷。容疑者の男はシリア国籍で、ISISに忠誠を誓い、不特定多数を狙うつもりで会場に足を運んだと供述している。