◎ジョージアでは正教会が大きな影響力を持ち、反LGBTQ+デモがよく行われている。
ジョージア議会(一院制、定数150)は17日、LGBTQ+(性的少数者)の権利を抑制する政府与党の法案を賛成多数で可決した。
与党「ジョージアの夢」は6月にこの法案を提出。▽公文書における性別表示の変更▽同性カップルによる養子縁組▽集会や教育機関における同性関係の公的承認▽メディアにおける同性関係の描写を禁じたいとしている。
ジョージアでは正教会が大きな影響力を持ち、反LGBTQ+デモがよく行われている。
昨年、同性愛者の権利に反対する数百人が首都トビリシで開催されたLGBTQ+の祭典を襲撃し、イベントを中止に追い込んだ。
今年は「伝統的な家族の価値観 」を守るため、数万人がトビリシでデモ行進を行った。
84人の議員がこの法案に賛成した。成立にはズラビシュヴィリ(Salome Zurabishvili)大統領の署名が必要である。
ズラビシュヴィリ氏は物議を醸した「外国エージェント法」と同じように拒否権を行使する予定であるが、議会は5日以内に大統領が法案に署名しなかった場合、議長の署名でこれを成立させることができる。
ジョージアの憲法は「結婚は配偶者の法的平等と自由意志に基づく」と定め、同性婚を明確に禁止しているわけではない。
ジョージアの夢は憲法改正に必要な3分の2以上の議席を持っておらず、来月の議会選でこれを満たした場合、同性婚を禁じる可能性に言及している。
議会選は10月26日投開票。地元メディアの世論調査によると、ジョージアの夢は第1党を維持する可能性が高そうだ。