◎正教徒が多数派を占めるジョージアではLGBTQ+に対する反発が根強く、以前にも同様のイベントが妨害されたことがある。
ジョージア・首都トビリシで行われていたLGBTQ+(性的少数者)フェスティバルに数千人の暴徒が押し寄せ、会場を破壊した。地元当局が8日に明らかにした。
現地メディアによると、暴徒たちは会場のスタージを破壊。テントに火を放ち、略奪行為に及んだという。
内務省の報道官は声明で、「トビリシLGBTプライドフェスの参加者は現場から避難した」と発表。フェスの主催者は会場のある湖畔の公園に近づかないよう呼びかけた。
地元メディアは警察筋の話しとして、「約5000人が会場に向かって行進し、暴徒化した数百人が破壊行為に及んだ」と伝えている。
それによると、暴徒の多くが保守派とみられ、キリスト教のイコンを持っていたという。
正教徒が多数派を占めるジョージアではLGBTQ+に対する反発が根強く、以前にも同様のイベントが妨害されたことがある。
内務省によると、会場周辺に配備された警察官は暴徒を抑えようとしたが、数に圧倒されたという。
イベント主催者は声明で、「警察が適切な対応を取っていれば暴力を抑えることができたはず」と非難した。「警察はなぜ、フェス会場に続く道路を封鎖しなかったのですか?」
警察は逮捕者が出たかどうかを明らかにしていない。
一部の地元メディアは会場に火を放った暴徒数人が拘束されたと伝えている。