◎外相らはロシアのウクライナ侵攻、食糧安全保障、エネルギー価格の高騰などについて協議する予定。
2022年5月12日/ドイツ、北部バイセンハウス、ベーアボック外相(Kay Nietfeld/pool/AP通信)

ドイツ北部バイセンハウスで12日、G7外相会合が始まった。

外相らはロシアのウクライナ侵攻、食糧安全保障、エネルギー価格の高騰などについて協議する予定。期間は14日まで。

議長国ドイツのベーアボック(Annalena Baerbock)外相は記者会見で、「穀物の一大生産国であるウクライナの出荷が滞っているため、紛争は世界危機に発展している」と語った。「現在、2500万トンもの穀物がウクライナの港、特にオデーサで出荷を阻止されています...」

ベーアボック氏はアフリカ諸国や中東を念頭に置き、「穀物は世界の人々の生活を支えている」と述べた。「私たちはロシアがもたらした穀物封鎖をどのように解除し、どのように世界に送り出すかを議論します...」

またベーアボック氏は気候変動も世界的な食糧危機の一因であるとし、この問題についても協議する予定と明らかにした。

バイセンハウスの会場周辺には警察官約3500人が配置されている。

会合にはウクライナとモルドバの外相も招待された。また、今年のG20議長国であるインドネシアの外相も13日のセッションにオンラインで参加する予定。

ウクライナのクレバ(Dmytro Kuleba)外相は12日、ベルリンで講演し、ドイツ政府の兵器供与拡大を歓迎した。

クレバ氏はドイツ議員らとの会談の後、記者団に対し、「ウクライナは前向きでポジティブなドイツの動きを見ている」と語った。「ドイツは前向きな動きを維持しなければなりません...」

ロシア産天然ガスの禁輸を達成できるかどうかは、欧州最大の工業国であるドイツの努力にかかっている。

クレバ氏はEUがウクライナの加盟申請を承認することへの期待も表明した。フランスのマクロン大統領はウクライナの正式加盟には数十年かかる可能性があると示唆している。

今回の会合にはイギリス、カナダ、フランス、イタリア、日本の外相が出席する。米国はブリンケン(Antony Blinken)国務長官の代わりにヌーランド(Victoria Nuland)次官が出席する。

ブリンケン氏はコロナで療養中。週末のNATO外相会合には出席する予定。

NATO外相会合にはロシアの圧力に直面しているフィンランドとスウェーデンの外相も出席する。フィンランドのニーニスト(Sauli Niinisto)大統領とマリン(Sanna Marin)首相は12日、NATOへの加盟を支持すると発表した。

スウェーデンもまもなく方針を発表する予定。ロシアは軍事的圧力をかけると警告している。

フィンランド議会は政府の方針を速やかに承認すると予想されている。スウェーデンの一部議員は加盟に否定的な立場を示している。

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