モルドバの親ロシア指導者、反政府デモ参加者に3000ドルの報酬提示
モルドバの人口は約250万人。旧ソ連構成国であり、ロシアによるウクライナ侵攻を厳しく非難してきた。そ
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モルドバの親ロシア派指導者であるイラン・ショル(Ilan Shor)氏は11日、来月行われる議会選挙(一院制、定数101)を前に、反政府集会に参加した市民に3000ドルの報酬を支払うと表明した。
ショル氏は23年に非合法化されたショル党の党首。19年にイスラエルに逃亡し、本人不在のまま、資金洗浄(マネーロンダリング)などの罪で15年の禁錮刑を言い渡されている。
モルドバの人口は約250万人。旧ソ連構成国であり、ロシアによるウクライナ侵攻を厳しく非難してきた。それ以来、モルドバとロシアの関係は著しく悪化している。
モルドバ当局はロシアが西欧との連携を強化するサンドゥ政権を転覆させるための偽情報キャンペーンを主導し、親ロシア派の感情を煽ることで国内政治に干渉していると非難してきた。
西側の制裁対象となっているショル氏はSNSへの投稿で、「16日に首都キシナウで行われる抗議デモに参加した市民に3000ドルを支払う」と述べた。
またショル氏は「支払いのための口座は抗議会場で明らかにする」と述べ、市民に参加を促した。
モルドバ国家警察は声明で、「ショル氏のメッセージは犯罪を煽る扇動行為であり、この提案に応じた市民は捜査の対象になる可能性がある」と警告した。
モルドバ東部の分離主義者が実行支配する「沿ドニエストル」にはロシア軍が駐留している。
地元メディアによると、サンドゥ(Maia Sandu)大統領の与党「行動と連帯(PAS)」は9月28日に予定されている議会選で過半数を割る可能性がある。