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▽ドイツでは2月23日に連邦議会選挙が行われる。
2025年2月3日/ドイツ、首都ベルリン、野党・キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首(AP通信)

ドイツ最大野党「キリスト教民主同盟(CDU)」のメルツ(Friedrich Merz)党首は4日、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」と協力することは絶対にないと言明した。

メルツ氏は首都ベルリンの党大会で移民規制法案がもたらした混乱に言及。一部のCDU支持者から懸念の声が高まる中、AfDと連立を組んだり、協力関係を構築することは絶対にないと言い切った。

ドイツでは2月23日に連邦議会選挙が行われる。最新の世論調査によると、CDUの支持率は30%を超え、第1党に返り咲く可能性が高い。AfDの支持率は18~21%で推移し、CDUに次ぐ2位につけている。

メルツ氏は先月末に発生した移民によるナイフ襲撃事件の後、不法移民を取り締まるというコミットメントを強化。国境警備を強化し、移民の受け入れを拒否するよう促している。

メルツ氏は先週、不法移民の取り締まり強化を求める強制力のない動議を国会に提出。AfDがこれを支持し、僅差で可決された。

その後、メルツ氏は移民規制法案を提出するも、CDU議員12人が造反。反対多数で否決された。

メルツ氏は党大会演説で、「AfDと協力することは絶対にない。あり得ない」と強調した。「AfDは戦後のドイツが築き上げたものを壊そうとしています。西側に逆らい、EUから離脱し、NATOから離脱するなどあり得ません...」

メルツ氏はAfDを「敵」と呼び、その勢いを弱めるためにできる限りのことをすると約束した。

ショルツ(Olaf Scholz)首相は移民動議が賛成多数で可決された際、「メルツ氏はAfDと連立を結ばないと主張しているが、信じられない」と述べていた。

またメルツ氏の前任であるメルケル(Angela Merkel)前首相もこの動議を批判。メルケル氏が公の場でメルツ氏を批判したのは初めてであった。

AfDは2013年に発足した極右政党で、過去の党首は過激な政策を掲げ、情報機関の監視対象になっている。2014~15年のシリア難民危機時には移民に対する批判を利用して支持を集め、2017年に連邦議会に進出した。

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