◎フランス・テレビジョンは催涙ガスにひるむことなく前進する暴徒、炎上する警察車両、ガソリン爆弾攻撃を回避する機動隊の姿などを報じた。
フランス南西部アキテーヌ地方の集落で25日、農業用灌漑(かんがい)貯水池の建設に反対する環境活動家と機動隊が衝突した。
内務省によると、この衝突で30人以上が負傷。機動隊はナタ、斧、ガソリン爆弾で武装した暴徒数百人を撃退するために催涙ガスやゴム弾などを使用したという。
建設中の灌漑用貯水池は気候変動で危機的状況に置かれている水資源を確保するためのものである。
政府はこの地域で干ばつが頻発していることを受け、農作物に必要な水を確保するために貯水池を建設するとし、多くの農家もこれを歓迎している。
しかし、環境活動家たちは巨大な貯水池がこの地域を「生態系を無視した近代的な農業地帯」に変え、さらに貯水池が川の水をせき止め、枯らすと主張している。
フランス・テレビジョンは催涙ガスにひるむことなく前進する暴徒、炎上する警察車両、ガソリン爆弾攻撃を回避する機動隊の姿などを報じた。
ダルマナン(Gerald Darmanin)内相は声明で、「重傷を負った警察官1人と抗議車1人がヘリで緊急搬送され、病院で治療を受けている」と明らかにした。
またダルマナン氏は暴力を非難し、「警察官23人と抗議者6人が軽傷を負った」と報告した。
暴動に関与したとされる環境活動家はツイッターに声明を投稿。機動隊の攻撃で抗議者約200人が負傷、そのうち約40人は機動隊が放った投擲物(ゴム弾とみられる)で深い切り傷を負ったと主張した。