◎ストライキは3週目に入り、国内にある7つの製油所のうち6つが閉鎖を余儀なくされている。
2022年10月11日/フランス、パリ郊外のガソリンスタンド(Getty Images/EPA通信)

フランスのメディアは12日、石油労働組合がストライキの継続を決議したと報じた。

強硬派労働組合「フランス労働総同盟(CGT)」による製油所ストは3週目に突入し、全国の給与所でガソリン不足が発生している。

ボルヌ(Elisabeth Borne)首相は12日、政府の権限で労働者を職場に戻すと警告した。しかし、一部の強硬派はこの発言を「宣戦布告」と非難し、怒りを爆発させている。

ある活動家はSNSに「革命戦争が始まる」と投稿し、暴動を示唆した。「武器を取れ!革命家たちよ!」

ストライキは3週目に入り、国内にある7つの製油所のうち6つが閉鎖を余儀なくされている。

フランス24によると、国内のガソリンスタンド3分の1近くで燃料不足が発生しているという。

労組は燃料価格の高騰で一部の石油会社が莫大な利益を上げていることを踏まえ、インフレ率を考慮した賃上げ(10%)を求めている。

労組は10%中7%をインフレ分、残り3%を「富の分配」と説明している。

しかし、政府はノルマンディーの製油所の主要スタッフを徴発し、石油タンクローリーによる燃料輸送を再開しなければ行動を起こすと警告した。

ボルヌ氏は12日の記者会見で、「石油会社と労組の間で合意が得られない場合、政府は事態打開に向け行動する」と述べた。

しかし、一部の強硬派はこれをストの権利に対する脅威とみなし、態度を一層硬化させた。CGTの関係者とみられるSNSユーザーはボルヌ氏を「悪魔軍団の頭領」と呼び、兵士が製油所に攻め込んでくるとツイートし、不安を煽った。

CGTの広報担当は12日、「政府の徴発通知が届き次第、法廷に異議を申し立てる」と声明を発表した。

マクロン(Emmanuel Macron)大統領は7日の演説でCGTにストを終わらせるよう訴えたが、CGTは経営陣が労働者の正当な要求に耳を傾けるまで闘争は終わらないと示唆した。

今回のストは国内でも意見が分かれており、車で通勤している労働者は燃料不足に苛立ちを募らせている。

しかし、食料・燃料・電気・ガス価格の高騰で国民が厳しい生活を余儀なくされている中で、一部の石油会社が利益を上げていることに不満を示す市民も多い。

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