◎今月7日の国民議会(下院、定数577)選を制した左派連合の連立交渉は破綻している。
フランス、パリ、エッフェル塔と五輪のロゴ(Getty Images)

フランスのマクロン(Emmanuel Macron)大統領は23日、左派政党による少数政権の発足を却下し、パリ五輪期間中は暫定政権を維持すると誓った。

マクロン氏はテレビインタビューの中で、この決定を擁護した。多くのメディアがこうなると予想していた。

今月7日の国民議会(下院、定数577)選を制した左派連合の連立交渉は破綻している。

交渉を主導した不屈のフランス」のメランション(Jean-Luc Mélenchon)氏はこの日、少数政権を発足させるべく、よく知られていない議員を首相に指名した。

左派系4党から成る連合「新人民戦線(緑の党、社会党、共産党、不屈のフランス)」は選挙で180議席強を獲得、マクロン氏の与党連合を上回ったが、過半数には遠く及ばなかった。

マクロン氏はフランス2の取材に対し、「先週辞任した現政権はパリ五輪期間中、その役割を維持する」と語った。

またマクロン氏は左派による少数政権が「無秩序」を促す恐れがあると主張。「私は安定を選ぶ」と強調した。「約1万人の選手団と数百万人の観客がパリに集結するのです。無秩序は許されない...」

チーム左派は23日、「マクロンは首相候補の任命を検討すらしなかった」と激しく非難した。

マクロン氏の与党連合とルペン(Marine Le Pen)議員率いる極右「国民連合(RN)」の議員らは少数政権が発足しても、法案の審議には応じないと警告している。

マクロン氏は先週、アタル(Gabriel Attal)首相と閣僚の辞表を受理したが、新政権が発足するまでの間、暫定政権を率いるよう要請していた。

マクロン氏がいつ新首相を任命するかは不明だ。

与党連合とRNはチーム左派との連立を「拒絶」している。

マクロン氏は「左派が選出した首相候補を承認する可能性があるか」という質問に対し、「政党や候補本人は問題ではない」と強調した。「予算法案を可決し、国を前進させることができる、過半数を保持する政権でなければなりません...」

ルペン氏は23日、マクロン氏と左派を非難し、国会の現状を「泥沼」と評した。

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